モモの卵巣と子宮

午前10時過ぎ、丸一日ぶりにモモと対面した。
診察室で待っていたモモはピンクのセーター?を着て大喜び。
昨夜はほとんど泣かず、最初のうちこそ近寄るとうーーとうなったが、じきに先生の手をぺろぺろ舐めるようになったという。「ピンクのベッドがよかったようですね」。先生によると、トイプードルの縫いぐるみが同じ色なので「同化」したようだったという。
傷の上にテープを張りさらにセーターのようなものを着せられ、傷を舐められないようにしてある。モモは服が大嫌いだからいつまでもつか。無理に脱がしたりはがしたりするようだったら、パラボラアンテナのようなエリザベスカラーを首につけなければならない。
避妊手術は2万6500円だったが、点滴やら血液検査で3万2000円ほどかかった。これから3日間は朝晩2回、抗生物質と消炎止血剤の錠剤を飲まなければならない。モモが小さいのでそれぞれ、錠剤を半分と4分の1の大きさにしてある。
「大丈夫でしょうか」。そういいながら先生がガーゼに包んだものを広げようとした。ぴんときた。モモのおなかの中から取り出したものだ。「大丈夫です」。そう答えると摘出した卵巣、子宮を見せてくれた。時間がたったのでジャーキーのようになりつつある。小豆粒ほどの卵巣にマッチ棒ほどの太さの子宮がつながっていた。長さは5センチほどであっけないくらい小さい。だから、あまりグロテスクな感じもない。「持ち帰っていいですか」。「どうぞ、どうぞ」。家に戻って写真に収め、冷凍保存した。これでクローンができるぞ。
家に戻ったモモはしばらく興奮していた。なかなか落ち着かず、久しぶりにじゅうたんの上でおしっこをした。
抜糸は2週間後。それまで散歩も控えめにしなくちゃ。

モモのつぶやき

やっぱりうちはいいなあ。