師走の猛吹雪、モモは大歓迎

あたりは一夜にして一変した。
深夜の雷のすさまじかったこと。加えて強風と雪で、いきなり真冬の光景になった。
いったんは雪が消えたベランダも白一色。
だが、モモは敢然とその中に足を踏み入れていった。慎重派のモモだから一歩一歩、抜き足差し足、猫のように進んでいく。

この寒いのにご苦労なことだ。
いい加減にしないとドアから寒風が吹き込み、こちらが冷え切ってしまう。だが、一向に室内に戻ろうとしない。
どうしてワンコはこんなに雪が好きなんだろう。
いくら呼んでもこちらにこない。
ノッシノッシと雪の中を歩き回って、感触を楽しんでいる。
肉球だって冷たいだろうに。
仕方がないから、シカのアキレスで呼び戻した。

モモのつぶやき

うーん、久しぶりに血が騒いでわれを忘れた。