モモの幼児化計画スタート

残された時間は一週間。いよいよモモを子犬に逆戻りさせる計画が始まった。
朝食は、ドッグフードを一粒ずつ与えることにした。
「ハウス!」でサークルに入る。父ちゃんの目をじっと見て、初めて一粒を手から食べさせる。
左手にフード入りの食器、右手で一粒ずつ与えていたら、目を合わせずえさに目を向けるようになってしまった。
「それならば」と両手とも背中に持って行き、隠してしまう。
「どうしたの?」という表情で、こちらの目を見たら、「よしよし」とほめながらまた一粒。食べ終わるまで5分とかからない。意外に簡単だった。
夜はササミ、牛ひき肉を中心にした手づくり食だった。昆布、ニンジン、大豆、竹の子、カボチャなどをぐちゃぐちゃに交ぜたやつで、手探りで与えるものだから、当たり外れがある。ササミは大喜びで、昆布は敬遠かと思ったら、がつがつしたお姫様は、どんなものでもちゃんと食らいついた。

手はべちょべちょになってしまったが、面白い経験だった。
食後に歯磨きをしたら、犬歯の乳歯がぐらぐらし始めていた。

うまく抜けないと、抜歯しなければならず、全身麻酔もいやだし、カネもかかるので、「早く抜けろ。早く抜けろ」と父ちゃんと母ちゃんは、代わる代わる懸命に引っ張った。

モモのつぶやき
食事くらいマイペースでのんびり食べたいね。