モモ、またまた脱走す

油断できない。
温かな陽気で道路もびしゃびしゃに解けて、母ちゃんもうっかりしていたのだろう。
近所に用事があって、モモをサークルに入れて出掛けたのだった。
その間、10分ほどだったろうか。
帰ってきて玄関を開けると、モモはちゃんと玄関で出迎えてくれたのだ。
いくら、大喜びでしっぽを振っても、ここで忠犬などと喜んではいけない。

母ちゃんの頭の中は「?”!#%’!?」だった。
モモは居間のサークルに入っていたはずなのだ。
かぎもかけて出た。
ところが、天井にあたる部分を閉めていかなかったのだ。
最近は、外出時にも自ら察してサークルに入って行ったりするので、母ちゃんは大人しくしていると思ったという。
ぴょんとジャンプしたのか、あるいは、サークルの脇の鉄柵部分に脚をかけて、うんとこしょと乗り越えたのか、目撃者がいないのでなんともいえない。
ただ、サークル内は水浸しだったというから、中に置いてあった水入れに何度も脚を突っ込んだらしい。
察するところ、ジャンプを何度かしたのは確かだ。
サークルの高さは約61センチ。モモにはそこまでのジャンプ力はないと思う。特に狭いサークル内では助走もほとんでできないはずだから、恐らくは脚をどこかにかけてよじのぼって乗り越えたのだろう。

一度、サークルから出るところを、この目で見たいものだが、そこはずる賢いから、決して脱走シーンは見せてくれないだろう。

モモのつぶやき

やっぱり自由がいいね。